[JCJふらっしゅ]
▽日本ペンクラブが「中国当局の弾圧憂慮」の声明
日本ペンクラブ(阿刀田高会長)が26日、中国チベット自治区ラサで起きた暴動
について、言論表現の自由と人権尊重を求める声明を発表、中国政府に対し「自制をもって対応し、事態究明のため、国際機関の調査を受け入れること」などを要請している。
チベット暴動:「中国当局の弾圧憂慮」 日本ペンクラブが声明(毎日新聞)26日
▽中国政府 海外一部メディアに取材ツアーを用意
中国政府が25日、「10人以上の海外メディア関係者のために取材ツアーを用意した」と語り、3日間の日程で26日に出発することを明らかにした(→AFP)。報道官は「暴動の真相を客観的に理解してもらうのが取材手配の狙いだと説明」(共同通信)、自由な取材は可能かとの質問に対し、報道官は「担当者が被害者へのインタビューや暴動の現場取材をアレンジする」(AFP)と答えている。
これをうけて中国チベット自治区ラサに26日、共同通信など一部外国メディアの北京駐在記者が入った(共同通信などアジアや欧米、中東の外国メディア計9社)。中国外務省と自治区政府の手配による取材で、「14日の暴動後、日本人記者がラサ入りするのは初めて」(共同通信)。暴動で壊された商店街や学校、地元政府当局者、宗教関係者、負傷者らの取材を予定しているという。
この件について、毎日新聞は「一部外国報道機関の現地取材を許可したのは、北京五輪ボイコットの動きに絡め、外国の調査団受け入れを求める国際的圧力をかわす狙いがある」と伝え、また「暴徒による破壊行為」の大きさを強調し、平穏を取り戻したラサをアピールしたい意図もあるようだ、ともしている。
中国当局、一部海外メディア対象のラサ取材ツアー敢行へ(AFP)
外国メディア、ラサ入り 被害施設や当局者ら取材(共同通信)
チベット暴動:中国のラサ取材許可 国際圧力かわす狙い(毎日新聞)
▽中国「反CNNサイト」に、約2000人から各種証拠の提示
中国政府が海外の一部メディア関係者のために「取材ツアー」を用意する一方で、西側の「偏向報道」を糾弾するウェブサイトも立ち上がっている(→時事通信)。IT企業を経営の23歳の中国人男性が開設した「反CNNサイト」は、「5日間で20万以上のアクセスがあり、約2000人から各種証拠の提示があった」(26日付の中国青年報、時事通信)という。
中国と西側のチベットをめぐる認識ギャップについては、19日付のフィナンシャル・タイムズの「チベットをめぐる認識ギャップ 西側はそう見るかと中国、怒る」の記事が参考になるかもしれない(下記URL参照)。
なお朝日新聞がインドに拠点を置く非政府組織(NGO)チベット人権民主化センターによる情報として伝えたところによると、中国四川省カンゼ・チベット族自治州炉霍県で25日午前、僧侶ら約400人のデモ隊が武装警察部隊や公安当局と衝突したという。
前日に警察部隊に撃たれて死亡した18歳の僧侶の遺体を炉霍県の寺院に運び追悼の集会の後、僧侶らは政府に抗議するデモをすることを決め、政府庁舎に向かって行進した。しかし、武装警察部隊や公安当局に阻止され、衝突となったという。当局側は発砲したとされるが、死傷者が出たかどうかは不明と報じている。
「反CNN」サイト立ち上げ=西側のチベット報道糾弾-中国(時事通信)
チベットをめぐる認識ギャップ 西側はそう見るかと中国、怒る(フィナンシャル・タイムズ:19日初出 翻訳gooニュース)
僧侶と警察が衝突 当局、デモ隊に発砲か チベット騒乱(朝日新聞)27日02時42分
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