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国民に新たな「痛み」 厚労省の医療制度改革試案

国民の生命と健康を脅かす厚労省の「医療制度構造改革試案」

 10月20日、厚生労働省は「医療制度構造改革試案」を発表しました。その内容は、小泉内閣がこの4年間、社会保障の全分野にわたって強行してきた負担増・切りすて路線の矛先をふたたび医療にむけ、国民の命と健康に大きな災いをもたらし、新たな負担増という激烈な「痛み」を押しつけるものです。

 「試案」は、75歳以上の全高齢者から年間7万円の保険料を徴収する改悪をはじめ、高齢者の保険料を「年金天引き」方式とすることや、長期入院患者の居住費・食費の全額自己負担化、高齢者の窓口負担増、高額療養費の負担上限の引き上げなど、負担増計画が目白押しとなっています。

 かかった医療費の一定額までを保険対象外とし、患者負担に転嫁する「保険免責制度」導入も検討案として明記されました。これは、風邪などの「軽い病気」は全額患者負担にする考え方に立った制度であり、「必要な治療はすべて保険で受けられる」という「国民皆保険」の根幹を崩す重大な改悪です。

 「試案」が、「GDP(国内総生産)に連動した医療費の総額管理」という財界などの主張と同じ土俵に乗り、経済指標にもとづく医療費の抑制目標をかかげたことも重大です。医療は、景気動向などに関係なく、必要とするすべての人に保障されるべきものです。日本の総医療費の対GDP比は、OECD(経済協力開発機構)加盟30カ国中17位という低い水準であり、「このままでは制度が破たんする」というのは事実をゆがめた脅しです。「医療費の伸びが経済成長を超えてはならない」という財界などの議論は、社会保障にたいする企業の税・保険料負担を減らすための方便にすぎません。

 高齢化による医療費増を無理やり抑えこむ計画は、結局、患者の命と健康を脅かす結果をもたらさざるをえません。歳出・歳入の見直しで必要な財源を確保し、薬価や高額医療機器の実態にメスを入れ、予防・公衆衛生を充実させるなどの改革をおこなって、本当に持続可能な医療制度を確立することこそ、政府が果たすべき責任です。必要な医療を受けられなくして、医療費を節約しようとするだけの「試案」は、なんら「改革」の名に値しません。


「医療制度構造改革試案」には、国民に新たな「痛み」を押し付ける新たな社会保障改悪が次々と盛り込まれました。
■食費居住費負担
 療養病床に入院する70歳以上の高齢者の食費や、居住費について、「負担の見直し」を打ち出しました。

 現行制度で入院時の食費は、医療保険で「入院時食事療養費」として評価されています。一日当たりの自己負担額は、所得に応じて、780円、650円、500円、300円となっており、これと基準額(一日1920円)の差額が保険から給付されています。

 居住費は、現行では療養の給付として入院基本料のなかで包括的に評価されています。
 これらを療養病床に長期入院している高齢患者には基本的に保険給付の対象外にして、全額自己負担にするというのです。居住費は現行のゼロから月10000万円、食費は現行の月24000円から46000円となります。合わせて月32000円(年間約38万円)もの負担増です。

 居住費、食費の全額自己負担は、介護保険では、特別養護老人ホームなど施設入所者に10月から実施されています。これを新たに医療分野にも導入します。

■医療保険免責制度
 「医療保険免責制度」は、医療費のうち一定額までは保険対象外として医療機関への支払いを免除する仕組みで、その分は患者が肩がわりします。試案では一定額を1000円(外来受診一回当たり)としています。

 たとえば、病気の治療で10000万円の医療費がかかったとすると、これまで窓口での本人負担は三割の3000円です。免責制度では、一定額1000円と、10000円から1000円を差し引いた9000円の三割にあたる2700円を加えた3700円が自己負担(三・七割負担)となります。

 かぜなどの軽費の医療は自己責任で対応せよという考え方ですが、大幅な負担増から過度の受診抑制につながります。厚労省は制度の導入で、2015年度は3兆2000億円、2025年度は4兆円の医療費削減(患者負担増)になるとみています。

■医療費の総額管理
 医療費の伸びを経済の伸びを下回るまで抑制する制度。小泉内閣が「政策目標」として検討をすすめています。小泉首相が出席する経済財政諮問会議では奥田碩日本経団連会長ら民間議員がGDP(国内総生産)の伸びにもとづいた給付費を求めています。

 医療費と名目経済成長率(政府推計)を同じ伸びとした場合、三割もの給付削減(2025年度39兆円)が必要になり、厚労省は現行自己負担(三割負担)の2.5倍を超える負担増が必要になると試算しています。試案に経済財政諮問会議の民間議員案として盛り込まれた42兆円(2025年度)の給付費は、経済成長率に高齢者の増加率を加味して試算した目標値です。

 日本経団連は医療改革案(10月14日)として伸び率抑制方式でなく、総額目標方式として2025年度まで15兆円の削減(給付費総額41兆円)を求めています。

■高額療養費負担増
 医療費が高額となる場合の負担軽減(高額療養費)制度の上限額の引き上げも盛り込まれました。現行は、月収の25%水準となっている上限を、ボーナスを含めた総報酬を月収に換算して、その25%としています。

 高額療養費制度は、重い病気などで長期入院したり、治療が長期にわたって、同一の医療機関で一人1カ月分の患者負担額が一定の金額(自己負担限度額)を超えた場合、超過分を払い戻す制度です。負担限度額は、定額部分と定率部分(かかった医療費の一定額以上の1%)からなり、所得別に設定されています。

 70歳未満で所得が一般(月収53万円未満)の人の1カ月の負担限度額は、現行では、72300円(定額部分)に、かかった医療費から241000円を引いた額の1%を加えた額です。これが、試案では、800万円に、かかった総医療費から267000円を引いた額の2%を加えた額になります。
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テーマ:医療と行政 - ジャンル:政治・経済

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